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    • 2013/4/10 13:23
    • トリコロ闘病記③
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    • 【白血球物語:破】
      鳴り響く警鐘を背に最前線にズラリと並んだ白血球達は一様に精悍な面持ちで外界を睨みつけていた。
      そのとき―。

      こっとし~も♪こっとし~も♪鼻についたぞ~♪

      黄色い巨体がこちらへ向かってくるのを白血球達は見た。

      『へ、出やがったな』
      「せ、先輩…な、なんですか?あれ?」
      『黄色い悪魔だ』
      「…黄色い…悪魔」
      (※花粉は無害です)

      ごくりと唾を飲み込み動けない若い白血球。
      ベテランの白血球はその様子に気付き、辺りを見渡す。

      『ふん、新顔が多いな。ま、俺達は長生きできる仕事じゃねぇからな。でもまぁ、所々にいるじゃねぇか。昨年のあの戦いを知ってるやつらもよ』

      最前線を埋め尽くした白血球の大集団はそのほとんどが戦いを知らず、迫り来る黄色い巨体を前に動けなくなっていた。

      そのとき一人の白血球が叫んだ。

      『敵襲ーーーーー!!』
      (※花粉は無害です)

      ザンッ!!

      その一声と共に9割の白血球がたじろぎ一歩退がった。
      それと同時に残りの1割の白血球が一歩前に出た。
      前に出たのは皆ベテラン白血球だった。

      『野郎共!黄色い悪魔だ!』
      おーーーーーーー!!
      『ひよっ子共はビビッてる!!俺達が白血球の戦い見せてやるぞ!!』
      おーーーーーーー!!
      『かかれーーー!!』

      大気を震わす怒号を身に纏い、白血球の一群が黄色い巨体に突入していく。
      彼らは複数で花粉を取り囲むと自らの命を犠牲にし、それを駆逐していった。
      しかし、その数は見る見る減っていく。

      その光景に飲まれていた若い白血球の大軍。
      その中から突然、大きな声が響く。
      「敵襲ーーーーーー!!」
      (※花粉は無害です)
      ざわっ…
      「あの人達にひよっ子扱いされたままでいいのか!!あれが俺達の戦い方だと先輩達が教えてくれた!この戦いを乗り越えて、また!また見回りばかりの平和な日常を取り戻すんだ!!」
      う、うおーーーーーー!!

      遂に若い白血球達も立ち上がり戦いは総力戦へとなだれ込んでいった。
      次々に花粉を押し返す白血球達。
      ただ、その分だけ犠牲も増えていった。

      「先輩!先輩どこですか!?」

      激しい戦いが繰り広げられる地獄の様な光景を書き分けながら最前線の最前線へと歩を進める若き白血球。

      「先輩、今助けに行きます」

      若き白血球の頭の中では『敵襲ーー!!』と叫ぶ勇ましい姿が繰り返されていた。

      つづく

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