日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2025/5/26 11:29
- 『紅花栄』 ~枇杷が美味しい季節です~
-
- コメント(6)
- 閲覧(12)
-
-
2025年(令和7年)5月26日(月)
5月26日から七十二候では『紅花栄(べにばなさかう)』に入ります。
紅花の花が咲きほこる頃という意味ですが、実際にはもう少し遅めの地域が多いそうです。
紅花を県の花としている山形県では、7月頃に橙色(だいだいいろ)の花を咲かせ、日に日に花の色が濃い紅に変わっていきます。
紅花はシルクロードを経て飛鳥時代に日本に伝えられたといわれ、万葉集にも"末摘花(すえつむはな)”として登場しています。
紅花は染料や口紅になり、珍重されました。
因みに、「紅(くれない)」という色名は、紅花の古い呼び名に由来しています。
平安時代、「深紅」は「禁色(きんじき)」とされ、一部の高貴な人しか着てはいけない色でした。
絹一疋(2反)を染めるのに約20斤(約12キロ)の紅花が必要で、それは米13石分にも相当する贅沢品だったからです。
しかも紅花染めは一度では淡いピンク色にしか染まらず、紅に染めるには6~8回も染めを繰り返します。
貴族の着る濃い韓紅(からくれない)の衣服は実に12回も染めを繰り返したそうです。
女官や庶民も着ることができた「聴色(ゆるしいろ)」は、絹一疋を約1斤の紅花で染めた「一斤染(いっこんぞめ)」。
桜色よりもっと薄い色ですが、これ以上濃い色を着ることは許されませんでした。
さて、初夏の訪れとともに店頭に並び始める果物のひとつに「枇杷(びわ)」があります。
手でスルスルと皮をむくと、やわらかな果肉があらわれ、食べると上品な香りと甘みが口一杯に広がります。
露地ものは5月から6月の限られた期間だけ味わえる、今が旬の果物です。