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    • 2025/5/2 7:35
    • 雨が降る?
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    • ある朝、ベランダで洗濯物を干していた。


      何となくコーヒーが飲みたくなったので洗濯物を半分ほど干し終えたところで、ちょっと休憩を入れる事にした。


      お湯を沸かし、インスタントコーヒーを入れ、窓の敷居に腰掛けてベランダから見える景色を眺めながら、それを飲んでいた。


      すぐ下には庭があり、その庭の隅の方に一本の桜の木がある。もう、すっかり葉っぱで覆われており青々とした見事な葉桜になっていた。


      一人の年配の男性らしき人が、その桜の木を何だか不思議そうな表情で見ている。


      男性は私の視線に気付いたらしく、こっちを向いて、私と目が合った。


      その瞬間、男性は私の隣に現れたけど、別に驚かなかった。こっち世界では、"そういうこと"は日常的に起こる当たり前の出来事のようだからね。


      「こんにちは」

      私が挨拶すると、男性は

      「雨ってのが降るらしいよ。桜の葉っぱ達がそんな話をしていたんだ」

      と言った。

      「え、雨?」

      私は思わず聞き返した。


      雨なんてのは、昔話や架空の物語でしか聞いたことがなかったからだ。

      太古の昔では、そういう現象は、ごくありふれたものだったらしいけど…


      「そう、雨ってのが降るらしいんだよ」

      男性はそう言うと、空を見上げた。私も空を見上げると、だんだんと緑色に染まり始めていた。

      「何だか空模様が変わりましたね」

      と、私が言うと

      「うん、とにかく洗濯物を干すのはやめた方がいいよ」

      男性はそう言って、どこかへ消えた。


      私は飲みかけのコーヒーをぐいっと飲み干して、干した洗濯物を家の中に取り込んだ


      それから、窓を閉め、カーテンを閉め、電気を消して、布団に潜って寝ることにした。


      何故か分からないけど、そうしなきゃいけないような気がしたからだ。

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