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- 2015/4/5 12:32
- 【八犬伝を発見伝
犬塚信乃編】69
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- 相手は陣代という自負があるから、平気で酒くさいほおさえ寄せようとする。
[いけません
人がまいります]
[だれがきてもよい。みんな目をつぶって通るよ
わしは陣代だからな]
[放して
いや、いやでございます]
激しく顔をそむけてほおをよけながら、しかし相手が相手だからはしたなく大きな声を立てかねる浜路である。
[いやか、あは、は
娘のいやは当てにならぬというからな
なにもそう恥ずかしがることはあるまい]
図にのった宮六のいやらしい手が、身もがきすればするほど執拗にからみつき、みだらがましく乳房をさぐりにくる。
浜路はもう我慢ができなかった
[いけません
なにをなさるのです]
ぞっとして、思わず声が高くなった時、
[これはこれは殿さま]
折よくというより、これも浜路には大いに野心のある網乾左母二郎が、もしやと機会をねらって出てきたのだろう。
[いきなりこれは目の毒お気の毒。どうもやつがれ引っこみがつきませんな]
- 相手は陣代という自負があるから、平気で酒くさいほおさえ寄せようとする。