長太固強♂さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2009/5/19 7:15
- 生きざま 前編
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- 来年の7月でSの父ちゃんの死んだ年と同じになる。
俺とSとIとNは中学からの悪友である。あれは高1の冬のことだった。
Sが『おぃ長太 これ見て』Sが背中に隠しもってた物 それはサントリーレッドという安物のウイスキーの1㍑瓶だった。『これで 女の子誘って飲み会しようぜ
』『おっいいね
』と俺。早速4人で集まってSの家で作戦会議。『ちょっと不良じゃないと来んやろ、やっぱし』Iが言う。『使うかなと思ってこれもってきた』Nは高校の生徒名簿をだす。『えらい!』3人が声をそろえる。『何?この〇印は?』と俺『あっそれは ちょっと不良でカワイイ子に〇つけてみた』とN 『あんたはエライ!』またまた声がそろう。
さっそく4人は手分けして〇印の女の子にする事になった。俺とSとNは全然相手にしてもらえなかった。だいたい話しもしたことない奴からいきなり
かかって 飲み会しようぜ!って言われても来る訳がないじゃないか。ションボリとする3人。そこにIが帰ってきた。
『やっぱりダメかぁ』Sが言う。ニッコリするI『えっなん?
』と俺。『2人だけやけど
』Iは4人の中では一番男前なのだ。『えぇぇー
ヨッシャー
』3人の雄叫びがこだまする。
次の日の5時にその飲み会は始まった。会場はSの部屋。そわそわして待つ3人。『おーぃつれてきたぞ!』Iが2人を連れてきた。『どうぞ
汚いけど入って』なぜかNが言う。
あばずれヤンキーのK子ちゃんとその友達のちょいヤンキーのM美ちゃん。2人とも まあまあかわいい『じゃあ乾杯の音頭を功労者のI君に…』とSがいう。 『えー本日は…』
その時である。 ドンドンドンドンと荒々しくドアを叩く音『えっまさか…』とあわてるS。『おい
S、何やっとんじゃ
はよあけんかい!
』『あれ
父ちゃん
今日は遅いんじゃないん?
』と狼狽するS。『えーけん
はよあけんかいコラ
』『ちょっとまって
とうちゃん
』Sは俺達に『はよ 逃げて!』と目で合図する。女の子達を窓から逃がし終わった次の瞬間。メキメキッガッシャーン
凄い音がした。横に開くドアが縦に倒れた。その向こう側に、鬼のような形相で仁王立ちするSのとうちゃん。
しばしの沈黙の後、Sのとうちゃんが低いドスのきいた声で こう言った。
『おまえら 全員 殺す!』
つづく
- 来年の7月でSの父ちゃんの死んだ年と同じになる。