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- 2021/8/6 6:02
- 防長回天史495 第25章 兵庫警衛の前半
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- 防長回天史 第二編 嘉永安政萬延記
第二十五章 兵庫警衛の前半
且つ、総奉行組頭・手元役などが重任を負う士は親しく任地に赴く者がなく、遥かに
藩地域は、江戸にあって事を視(*み)る。
名があり、実がなかった。
最初の総奉行・福原 左近之允の在任は10余日で病歿した時のように、翌年の正月、その嗣子・福原 越後が父の職を襲い(*継ぎ)総奉行・に任じられるまで5ヶ月の久しきに渉り総奉行、その人が欠けた。
[安政5年8月11日、(*福原) 左近之允、病歿する。
その12月21日、佐世 主殿はその家を嗣ぎ、福原 越後と称する。
実は徳山侯の子で忠愛公の兄である。
翌年(*安政6年)正月17日、総奉行に任じる。]
(*忠正) 公が授ける所の黒印の書によれば、総奉行の任は非常に重く、試しに安政6年2月15日、福原 越後に授ける所の黒印書を見ると、云うには、
【*以下、原文意訳】
一、この度、その方こと、兵庫御備場総奉行を申し付けの条は、公儀に仰せ出され、諸法度並び兼ねての定置法令の旨を以て、諸事能く為されるよう心遣う事。
一、異国船の防禦の儀に付き、もし、その方、落着成り難い儀もあれば、よって
その品を伺ように、尤も差向う儀は、大阪御城代と承合し、なお、大阪、堺表の相、備えを申す談は、時宜に応じて沙汰あるようにする事。
一、数多の人数を差し出す儀につき、無事の時に当たっては、文武の修行を第一とし、
自然、事あれば各忠節を尽くすよう厚く心を用い、沙汰あるように申し付ける事。
一、諸士役の儀は、その方の校量(きょうりょう・*推察)を以て沙汰し、最も諸役人の令は、一和により値(*その令の中味が)が非常に偏らないよう念を入れて申し渡す事。
一、御備えの向きは、格別の筋であるけれども、所帯難渋の時節につき、平常の儀は別けても令を省略するよう用所の者へ厚く申し付ける事。
一、出張の面々は、善悪があり、あるいは褒美を加え、あるいは罪科を行う輩の儀は、
その意趣は共に言上あるように、差し向かいの儀においては、如何様にも申し付け、追ってその趣を言上するようにする事。
右(*上述)の旨を以て 沙汰あるようにするものなり。
【*原文意訳・以上】
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