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    • 2011/2/24 23:09
    • エレベーターアクション。
    • コメント(1)
    • 閲覧(18)
  • "アバター"
    • 「何階ですか?」
       
      「あ、3階お願いします……」
       
      エレベーターに乗ればよく目にする光景である。
      そして目的の階に到着したならば、操作ボタン付近に立つ者がささっと開ボタンを押し、降りる人を優しくエスコートする。
       
      見知らぬ者達が偶然乗り合わせたその空間でオペレーター役に抜擢された者の心は穏やかではない。
      途中で誰かが乗ってきたら、行き先を聞くべきは否か。
      自分もその階で降りるのだが、皆が降りるまで開ボタンを押して待つべきか先に降りるべきか。
      自動で閉まるのを待つべきか自分で閉ボタンを押すべきか否か。
      もし2人きりになったら当たり障りのない話題を切り出すか否か。
      気まずい雰囲気を打ち消すため、扉上部に表示された現在階を示すランプを目で追うか否か……。
       
      だがしかし、エレベーター内でオペレーター役に任命された場合、多くの者が図らずもそこで意味不明なプロ根性を発揮してしまう。
      俺はエレベーターに乗り慣れている!
      俺はエレベーター乗り慣れているっ!!!
      そう自分に言い聞かせ、皆俺はエレベーターガールじゃねーんだぞっ!って言葉を飲み込み、せっせと操作ボタンを操作し、最後にその狭い箱から降りる。
      そう、オレだって例外じゃない。
       
      閑話休題。
       
      今日は朝から職場が騒がしかった。
      役員室から聞こえる甲高い声。
      「ぎゃはははは!○○さんいないの!?」
      あぁ、今日もいつも職場に訪れるあのばばぁが来ているのか……。
      うるせえな、死ねばいいのに……と思いながらも、まぁそこはオレも大人なモンですからなにも聞こえない素振りでせっせと仕事に執務する。
       
      外出の予定があったので、上階のロッカールームで上着を身に纏いエレベーターで1階へ向う途中、徐に扉が開いた。
      「ぎゃはははは!」
      悪夢の再来とはこのことで、さっきのばばぁどもが乗り込んでくる。
      オレは勿論プロ意識を発揮し言葉を掛ける。
      「あ、これ上に行きますけどどうします?」
      「あら、アタシたちは1階なの」
      そう言って疾風のごとき早業で閉ボタンを力強く押す。
      勝った!そう思って目的の1階に到着したオレの目の前からあの声が聞こえる。
      「ぎゃはははは!ご飯食べ行こう、ご飯食べよ」
      やっべぇ、上だって嘘付いたのバレちゃう。
      ひとり気まずい雰囲気を醸し出すオレを見つけたばばぁが言う。
      「あら、また会ったわね、ぎゃはは」
      勿論、オレはプロ根性を見せるべく、風のような速さで閉ボタンを押した。
       
      そんな感じで。

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