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- 2012/3/30 11:50
- 宮部みゆき チヨ子
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- 宮部みゆきの短編集『チヨ子』
最近、ルーペ持参でしか読めないようになり、細かい文字では読みづらい。
昔は長編も一晩で読み終えたものだが、今では短編の一話をやっとのペース
それもルーペをずらしながらの作業なので、文字がユラユラして、酔いそうになるし効率も悪い。
幅広の特殊なルーペがたしかあった筈だが、何かの本に紛れたのか、行方不明で不便だ
以前、宮崎に泊まる時は、まるで小さな本屋のような本棚から、面白そうな物を引っ張り出し拝借して帰ったものだ。生前、姉が『宮部みゆき』も面白いよ、と薦めてくれた。
彼女の小説には、人間の温もりが描かれていて、単なる推理小説じゃないよ、と言うのが姉の一押しの理由だった。
時代物のシリーズも味わい深いし、奇想天外なファンタスティックなものや、子供も楽しめるSF、犯罪心理など間口が広い。
歌で言うなら、歌謡曲からポップス、クラシック、ジャズにカンツォーネといった具合か。
驚くことに、そのどれもが人間の持つ哀切、弱さ、そしてどこかやるせないほどの温かさを備えている。
久しぶりの読書らしい読者で満足感があった。
特に、古いぬいぐるみを着ると、回りの人が昔大切にしていたおもちゃに変身して見えるという奇想天外な『チヨコ』には、その着眼点に驚かされる。
最後の『聖痕』にも、社会の歪みがもたらすいまわしい犯罪。吹きだまりのように澱む闇から脱け出せないもの達を、救おうとするあまり、新たな闇が広がる様には、作者自身の『書く行為』の原点がそこにある気がした。
20120330
今日は、待ちに待った赤ちゃん退院日
昼からお迎えです
- 宮部みゆきの短編集『チヨ子』