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    • 2011/6/6 19:09
    • 君に、泣いた
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    • 猫を通じて僕と彼女が一緒にいる時間がうんと増えた。決して長いわけではないが、放課後にお互いの時間が合えば一緒に猫の様子を見に行ったりしている。
      そんな彼女と関わって分かったのは彼女は猫が好きだということ。けれど、どうやら家では飼っていないみたいで、いつも野良猫のお世話をしている。
      家で飼わない理由を聞いたけど答えてはもらえなかった。
      そして、前に彼女が拾った子猫の世話を始めて数週間。


      子猫は静かに息を引き取った。


      僕がいつもの空き地に来たときには既に冷たくなっており、そんな子猫を彼女は優しく抱いて撫でていた。
      彼女の表情は一見いつもと変わらない感じだが、どこか哀しみを帯びていた。

      「きっと野良犬にやられたんだろうな」

      ぽつりとこぼした彼女の言葉に僕は子猫を飼っていた付近に目をやる。周りには小さくも確かに赤黒い水溜まりができていた跡があった。

      「そんな……」
      「……ごめんね。守ってあげれなくて…」

      無力でごめんね。と子猫に優しくかけられる声は微かに震えていた。けれど彼女の潤んだ目から雫がこぼれることはない。


      「そんなことないよ」

      ふいにこぼした僕の声に彼女が顔をあげる。

      「だって、君が拾わなかったらこの子はあの時までだったかもしれない」
      「……もっと優しい人に拾われて安全な家で飼われてたかもしれないがな」
      「それでも!君は毎日毎日この子のとこに通って、餌をあげたりお世話してたじゃない。だから、きっとこの子も君には感謝してると思うよ……」
      「……泣きながらそう言われたら何も言い返せないじゃない。何で君の方が泣くのさ」
      「君が、泣かないからだろ」
      「……そうだね。でも私決めてるからさ。おくる時は泣かないって。笑顔で送ってあげるんだって」
      「なんで?」
      「だって、泣いてばっかりだと安心して逝けないでしょ。私は大丈夫だから安心して逝っていいよって気持ちで送りたいから」


          君に、泣いた


      そう言い、つらそうに微笑みながら彼女は動かない子猫を通して何か見ているような気がした。
      そんな彼女の様子に胸が痛み、また涙がこぼれた。


      ===========================
      かなり久しぶりの君シリーズです。
      こんな長くなる予定ではなかった…文字数ギリギリすぎる。
      支離滅裂なのはご愛嬌。
      細かい設定ないから彼女の口調が安定しない。
      小説自体久しぶりでした。

      精進いたします。。。

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