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    • 2011/1/10 7:27
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    • 部屋中に、甲高く、快活な音色が響き渡る、チャイムだ。「ピンポンピンポン」と執拗に鳴り続けている。俺はチャイムに反応し布団から起き上がる。
      時計に視線を向けてみるとまだ朝の5時だった。
      冬の早朝は薄暗く、そして寒い。
      ぶるぶると震えながらも込み上げてきたのは怒りだった。他人の力を借りて起きることほど腹立たしいことはない。それも早朝の5時に、執拗なチャイムで、だ。
      玄関に向かい、魚眼レンズを覗く。その間にもチャイムは鳴り続いている。「どこの非常識なガキだよ」と怒鳴りかかっても良かったがグッと堪える。レンズ越しには一人の見知らぬ男が立っていた。20代前半だろうか。非常に整った顔つきかつ長身で、女性からもモテて来たのだろう。同じ男の俺でも惚れ惚れするぐらいだ。


      「こんな朝早くになんのようです?」
      ドアを開けた俺は訊ねる。

      「hiromuaaaさんですね?」

      「え?」

      そう言うと突然男は半開きのドアをこじ開け、俺の腕を掴み、無理矢理引っ張る。

      「無駄な抵抗をしたらただじゃおかないぞ」

      そう言いながらも男の表情はやはり変わらない。無表情のまま俺を抱き上げる。
      必死に抵抗するが長身の男に適うはずもなく家から引きずり出され、黒の怪しげなバンに押し込まれる。

      気づけば腕にはロープが巻かれ、口と目はガムテープで塞がれている。唸り声を上げる度に男の脅し文句が響く・・・。

      「ぅぅぅぅうううううう」


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