湖霧さんとモバ友になろう!
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- 2010/12/7 23:13
- 君がいれば何も…
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『リンク:∞てぃあ∞・湖霧リレー小説 まとめ/湖霧』
午後六時半。作戦開始だ。
「いや絶対無茶だろこれ」
「我慢して」
「お前とちゃんと付き合ってる状態ならこういう状況もなあ……うん」
ガチャ、と音が鳴った。……帰ってきた。
目の前に現れた香奈ちゃんは、私達を見た瞬間固まる。それに付け込むかのように、私はヒロキを見た。
「ヒロキ……誰、それ」
「ごめん、俺の事好きって言うから……その、俺には香奈がいるって言ったら、一回だけ、その、させてって」
でも終わったから帰してくる、と言って私を引きはがすとそのまま手を引いた。
香奈ちゃんはただ、私を睨んでいる。
「待ちなさいよ、よくもヒロキをっ!」
「もうこれで終わりだから!」
ヒロキの叫びに怯んだのか、香奈ちゃんはびくついた。そのまま、下を向く。
玄関を、出た。
「……成功?」
ヘルメットを私に被せながら、ヒロキはそう問うてくる。
「多分。顔も出来るだけ見られないようにしたし、声も聞かせてない」
「とにかく、行こう。追ってこられたら終わりだ」
「うん」
懐かしい、ヒロキのバイクのエンジン音。少し前まではよく乗せてもらっていたというのに。
でも今は、感傷に浸っている暇は無い。
行かないと。