ゆり(ー_ー)さんとモバ友になろう!
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- 2011/6/13 0:02
- 詩・二篇
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『ぼくたちは』
もしかしたら
にんげんがえらいのは
かなしくても
つらくても
しにたくても
いきているからかもしれない
いしは なくだろうか
てつは なくだろうか
ほうせきは なくだろうか
ぼくたちは なく
つらくて つらくて なく
こえを ころして なく
こえを あげて なく
でも ぼくたちは いきていく
つらさを かかえながら
かなしみを だきしめながら
そんなぼくたちをみて
だれかがいっているようなきがする
がんばれ
がんばれ
ぼくたち いきているだけで
きっと えらいのだとおもう
かなしみを こらえて いきているのだから
おいおいなきながら いきているのだから
それだけで じゅうぶんに
『はじめまして』
あかちゃんがいう
─わぶ わぶ わぶ
かあさんがいう
─そうなの そうなの うれしいの
あかちゃんがいう
─わぶ わぶ わぶ
かあさんがいう
─そうなの そうなの おなかがすいたの
あかちゃんがいう
─わぶ わぶ わぶ
かあさんがいう
─そうなの そうなの おしっこしたの
あかちゃんがいう
─わぶ わぶ わぶ
かあさんがいう
─そうなの そうなの だっこなの
ひとつのことばだけでも
ひとはわかりあえる
ぼくはせかいにいってみる
うまれたてのことばで
まだどのくにのことばでもないことばで
─わぶ わぶ わぶ
『ぼくたちは なく』
内田麟太郎