ひろたん♭さんとモバ友になろう!
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- 2012/12/20 23:03
- リアル赤鼻のトナカイ~第9話~
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- およそ1年振りの再開
赤鼻トナカイにとっても
田中トナカイにとっても
この再会の日が待ちきれぬほど待ち遠しかったことに違いはなかった
暖炉の火に照らされてか
暖かい部屋で話をする2人の顔はいつもより明るく見えた
(´Å`)
「それにしてもキツかったわー、サンタクロース研修。教官のサンタオヤジは何度殴ってやろうかと思ったかわかんないね」
(’Å’)
『でもすごく良い成績で研修を終えたって聞いてるよ?やっぱ兄ちゃんはすごいなぁ』
(´Å`)
「まぁ…研修でいくら良い成績だって、本番で働けなきゃ意味ないけどな」
(´Å`)
「ホントに大変なのは、一人前として見られるこれからよ」
田中トナカイは研修をトップの成績で卒業
社会に出たトナカイは5段階にランク分けをされ、配達の難易度によって配達任務が割り振られる。
特に山中や戦場といった難所や危険地帯、また遠方へのプレゼント配達にはサンタ・トナカイともに上級ランクのコンビが組まれる
通常新卒のトナカイの格付けは
初級のEランクからスタートとなるのが一般的だが
田中トナカイは研修でその素質が認められ、一般ランクであるDランクに格付けされていた
たかが一つの飛び級だが
新人での前例としては30年前に一度あっただけの、まさに超特例の待遇
田中トナカイの才能が光った一方で、それだけトナカイ界は実力主義で厳しい世界だとも言えた
(’Å’)
『でも新人でEランクを飛び越えてDランクからスタートなんて聞いたことないよ。すごいなぁ』
(´Å`)
「知らなくても仕方ないが…ずっと前にも新人で飛び級スタートしたトナカイもいるんだぜ?」
(’Å’)
『へぇー、そうなんだ』
(´Å`)
「そう…………30年くらい前だったはずだ……」
(´Å`)
「まぁ……ウチの死んだオヤジなんだけどな」
(’Å’)
「!!!」
(´Å`)
「お前にもオヤジのことは話してなかったな」
(´Å`)
「家族なんかほったらかしで、いつも仕事、仕事って……」
(´Å`)
「俺にとっては大嫌いな最低なオヤジだったけど」
(´Å`)
「ソリ引きとしては横に並ぶ者はおろか、今後100年誰も追い付くことすらできないと言われるような存在だったらしい……」
(’Å’)
『………………』
(´Å`)
「あまりしみったれた雰囲気は好かんが……」
(´Å`)
「少し昔話でもしてやるか」
- およそ1年振りの再開