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- 2019/9/25 15:30
- 薔薇・存在の根拠 シレジウス
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詩や文学の世界で花々の頂点に君臨する女王は薔薇です。
哲学・思想の分野においても輝きを放っています。
神秘的な薔薇の花は、純白で真紅で純潔の象徴であるが、その
一方で、薔薇は官能的な喜びや恋の感情を呼び起こします。
ハイデッガーはシレジウスをすぐれた神秘思想家詩人として、次の詩を挙げています。
薔薇はなぜと言う理由もなく咲いている。
薔薇はただ咲くべく咲いている。
薔薇は自分自身を気にしない。
ひとが見ているかどうかも問題にしない。
薔薇が咲いているということに、何の根拠もなく、ただ咲くがゆえに咲いている。
シレジウスは、その薔薇が「永遠の絶対者の中で咲いている」言います。
いずれは時とともに枯れてしぼんでいく眼前の薔薇なのですが、それがそのまま、枯れてゆくままに「永遠の絶対者の中で」咲いているといことです。
そうなると絶対者は薔薇の存在の「根拠」です。
それはいかなるものも「必然性」があるということになります
一方東洋的「空」の立場にたつと、理由なしにつまり「無根拠」で咲いているということ、「偶然性」のもとに咲いている、ということです。
その薔薇は「いま」、「ここに」偶然に咲いているのであり、薔薇も自己も「偶然性」のもとにあり、いかなる実体的ありかたからも解放されて自由であり、「虚空の場」に咲いていることになります。
薔薇は「必然性」のもとに咲いているか「偶然性」のもとに咲いているか,考えさせられるところです。