しらりんりんさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2025/6/15 18:02
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- たまに、ゆるく、高い波がくる、流されないように、たてば膝のあたりの岩礁にしがみつく
少しだけ、体が揺れる
そんな、ことを繰り返しながら、軽快に泳ぎ進む
遠くの方で、まるで水死体のように、波にたゆたっている二人の少女の姿が見えた
僕たちが、降りてきた、護岸のすぐ近くで
ただ、同じ場所から動かず、ただ浮いていた
あの辺りは僕が軽く探して、ここまできてるのだ
やっぱり、泳ぎが苦手なのかなと、少し、苦笑いを含んだ
この場所には、サザエはいないんだなと思った。僕が考えていた密漁とはかなり違ってくるものを感じた
少し、沖に出ると、岩はなく海の底が一面、 砂になった
ゆるく高い波がくると、容赦しない紫外線を含んだ光のラインが屈折して、一瞬海の底を駆け巡る
声が、聞こえた
ー 早く採らないと今夜の餌ないよー! ー
どれくらいの時間が過ぎたのだろう、長い護岸に平行に連なる岩礁のかなりの面積を眺めて回った
ふと、気づくと降りてきた護岸の丘で、Tシャツを脱ぎ捨てビキニスタイルをあらわにした少女たちがいた
僕は少女たちに促され、諦めて丘に戻った
数個のサザエが、濡れたTシャツに包まれていた
尋ねると、少女は答えた
ー サザエもバカじゃないんだから、目につくところには、いないのよ、岩の暗い隙間に潜んでいるから、光がパッと照らす瞬間を待って見つけるのよ ー
僕は、少しだけ寒さに凍える少女たちをみて
あー、この子たちは、海女なんだと目が霞んだ
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- たまに、ゆるく、高い波がくる、流されないように、たてば膝のあたりの岩礁にしがみつく