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    • 2007/1/17 0:36
    • 『AKIHO-明歩-⑨』
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    • 明歩は強引に尋斗の服を脱がした。尋斗は明歩のなすがままだ。
      「いい体じゃねえか」
      明歩は尋斗の裸をを見ながら、満足そうな顔でニヤけた。
       尋斗は俯いたまま、脱がされた服を取ろうとした。「おい!」
      明歩の声に尋斗は顔を上げると、目の前には上半身裸の明歩がいた。
      「おっぱい」
      そう言って明歩は尋斗の掌を自分の胸に当てた。
      「好きだろ?」
      尋斗は、顔を背けながらも指先は小刻みに動いていた。明歩は吐息を漏らしながら尋斗に抱き着いた。
      「キスしろよ!」
      尋斗は、何も言わず従い唇を重ねた。明歩は舌を絡ませながら、るスカートを脱ぎ全裸になった。
      「アタシの体、汚れてるか?」
      明歩は顔を離して、少し切なそうな表情で聞いた。 尋斗は首を横に振り、明歩を強く抱きしめた。
      「抱けよ!尋斗だからサービスだ」
      明歩は尋斗の耳元で囁き、ベッドに誘った。
      明歩は尋斗の名前を何度も叫びながら、昇りつめると一気に脱力した。
      「激しくするから、感じちゃったじゃねえか!
      それに中に出しやがって!バカヤロー!」
      明歩は、頬を赤らめてそう言うと、尋斗にキスを求めた。
      「この間、酔っ払って殴ったりして悪かったよ」
      明歩は小さく呟いて尋斗の頬を撫でた。
      「戻ってはこないのか?」 尋斗の問い掛けに、明歩は答えずに、二人はホテルから出た。
      「尋斗」
      別れ際、明歩が呼び止めた。尋斗が振り向くと、明歩は駆け寄り、顔を近づけた。珍しく笑顔だ。
      「スケベ」
      尋斗が笑顔を返そうとした時、悪戯っぽく笑ってそう言うと、すぐに走り去った。
      家に帰って尋斗は少し考えてみた。
      結局、何も聞けなかった。体の関係を持ってしまったが、何か意味はあるのだろうか。
      考えれば考えるほど、全くわけが分からなくなる。 確かなことは、尋斗の中に明歩を愛しいと思う気持ちが芽生えてきたことだ。 尋斗が布団に入り、眠ろうとした時、携帯が鳴った。明歩からだった。
      《Title:おっぱい大好きなギター男へ
       本文:今は知り合いの家に転がり込んでるから心配無用だ》
      そっけない内容だが、尋斗は安堵感を覚え、すぐに眠りについた。
      それからは明歩から毎日のようにメールが来た。くだらない内容ばかりだが、明歩が元気でいるということが分かるだけで、尋斗は僅かながら安心を覚えた。 メールによるとどうやら明歩は、ホステス時代の先輩の世話になっているとのことだった。

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