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    • 2007/1/10 0:28
    • 『AKIHO-明歩-⑥』
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    • 明歩はいつも尋斗の前では強がっているものの、何もしないでいると、襲われた時の記憶が蘇ってきて、頭がおかしくなりそうになる。
      あれから一ヶ月が過ぎた今でも、頭から離れることはない。仕事中でも少し強引な客だと無意識に体が強張ってしまう。
      そんな明歩に客達は興奮し、さらに明歩の体を弄ぶのだ。
      始めた頃はいつも待機所に戻ると吐き気をもよおしていたものだ。
      「仕事しんどいんじゃないのか?ほかの仕事探してやろうか?」
      部屋に戻り悪酔いしている明歩に尋斗はよく声をかけるのだが、明歩はまともに聞こうとはしなかった。「うるせぇよ!しんどくなんかねぇよ!」
      そう言って強がるのだが、心のそこでは尋斗の気持ちが嬉しかったりもした。 明歩は、尋斗がバンドの練習が遅くてまだ戻らない事に苛立ちを感じていた。ハイライトを揉み消し、コンビニまでビールの買い出しに出掛けることにした。 缶ビールを買い込み上機嫌で店を出た時、見知らぬ男達に声を掛けられた。一瞬、明歩の背中を冷汗が流れたが、どうやらナンパのようだ。
      明歩は無視して足を進めようとしたが、前に立ちはだかり何やら嫌らしい顔で話かけてくる。
      「どけよ!お前らに興味ねぇんだよ!」
      据わった目で睨みつけるが、男達は三人で明歩を囲み、なおも口説いてくる。 苛れた明歩は、缶ビールの入ったビニール袋を目の前の男の顔に思いきりぶつけた。
      激怒した残りの二人が明歩につかみ掛かり揉み合いになった。
      明歩は抵抗したものの、女一人ではさすがに敵うわけもなく、車の中に連れ込まれそうになった。
      明歩の頭に嫌な記憶が蘇る。悔しくて涙が出そうになった。
      明歩の気持ちが折れそうになった時、視界に見覚えのある人影が目に入った。「ギター男っ!助けろっ!バカヤロー!」
      明歩は出せる限りの声を張り上げ尋斗を呼んだ。
      異変に気付いた尋斗は慌てて駆け寄って来た。
      明歩の予想以上に大きい声と尋斗の存在に驚いた男達は、明歩を突き飛ばし車に乗り込むと、そのまま逃げ去った。
      「大丈夫か?」
      尋斗が心配そうに聞くが、明歩は無言で立ち上がると、返事もせずアパートにむけて歩き出した。
      「おい、待てって!」
      尋斗は追い掛け、明歩の肩に手をかけた。
      「話かけんじゃねぇよ!」 明歩は振り向きざまに尋斗の手を払った。
      「明歩……」
      尋斗は言葉を失った。
      振り返った明歩は涙で顔を濡らしていた。

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