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- 2011/3/14 22:46
- 夢十夜~初恋~ 前編
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- 私は、周りの人に初恋の事を聞かれたら、幼稚園の頃好きだった子の話をする
テレビでも見たことがないような、外国人の様な顔立ちをした可愛らしい女の子
私はその子に一目惚れだった
しかし、恥ずかしくてあまり話をすることが出来ず、結局その子は小学校の半ばで転校してしまった
私の奥手な性格は、昔も今も変わってはいないのだ
私が初恋の事を聞かれた際は、いつもこの事を話すのだが、実はその子は初恋の人ではない
本当の初恋はそれ以前に経験している
記憶が曖昧なのだが、私は自宅で女の子と二人で遊んでいた
周りのオモチャから察するに、おそらく、ままごとでもしていたのだろう
二人で遊んでいると、女の子はポケットからグリコキャラメルを取り出した
女の子はフィルムをはがし、箱の中からハート型のキャラメルを取りだし、私に渡してくれた
口の中にキャラメルを放り込み、味わう
噛む度にキャラメルが歯にくっつき、いつか歯が抜けてしまうのではないか
そんなくだらない恐怖心に駆られる
キャラメルは何で美味しいのに食べづらいのだろう
キャラメルを作った人はもっと食べやすく工夫できなかったのか
そんな事を考えながら、キャラメルの箱を睨んでいると、側に何かが置いてあった
それはグリコキャラメルに付いている『おまけ』のオモチャの箱だった
私はそれが欲しくてたまらなかった
しかし、それは彼女の物
それが男の子向けのオモチャでも、キャラメルが彼女の物である以上、勝手に取るわけにはいかない
女の子に貰っていいか聞くべきか
しかし、それにより強欲な人だと思われ、嫌われてしまうんじゃないか
嫌われたくない
されどオモチャは欲しい
私はなんとワガママなんだろう
私が悩んでいると、彼女は私にそのオモチャを渡してくれた
彼女は私の心を読んでいたのだろうか?
いや、あれだけオモチャの箱を睨んでいれば普通は気づくのだろうか
とにかく私は、素直に喜ぶことにした
続く
- 私は、周りの人に初恋の事を聞かれたら、幼稚園の頃好きだった子の話をする