正五郎☆さんとモバ友になろう!
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- 2018/1/1 6:04
- 働くことは生きること
~2巻~
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- 23時25分位に給油に来た20代前半位の男性客が車の助手席から降りて来ると同時に給油機の下に缶コーヒーを置いた。
その男は給油を済ますと案の定、缶コーヒーを放置したまま助手席に乗りドアを閉めた。
俺は直ぐに監視室から飛び出し、その男に声を掛けた。
俺:「お客さん、すいませ~ん」
その男は最初、気付かなかったが、運転席に居た男と同じ年齢位の女性に声を掛けられようやく気付きドアを開けた。
おそらく彼女だろう。
俺:「お客様、お飲み物お忘れですよ」
俺は丁寧に声を掛けた。
男:「あっ!ホンマじゃ」
男はバツが悪そうに白々しく答えた。
そして缶コーヒーを拾った。
俺:「御来店ありがとう御座います。お気をつけて。」
男:「ど~も」
男は車に乗った。
俺は監視室に戻った。
その後、俺は会社に連絡して資料を探さないといけなかったので少しの間、防犯モニターから目を離してしまった。
そしてその用事が済むと場内を巡回した。
さっきの場所には車は居なかったが、男が拾った筈の缶コーヒーだけが置いてあった。
しかも今度は給油機の下ではなくレーン内に。
他の車が給油に来たらモロに踏み潰しパンクの原因にも成りかねないから俺は直ぐに缶コーヒーを片付けた。
中は空だった。
俺が監視室に戻るのを見計らって又、置いたのだろう。
自分の彼氏がゴミを放置する姿を見て、運転席に居た女性は何を思ったのだろう?
またしても客に裏切られた。
本当に腹が立つ。
警備の仕事は精神が病み人間嫌いに拍車がかかるから今は工場の仕事をメインにメシを食ってる。
まあ掛け持ちってヤツだ。
何をするにも金を稼ぐのは大変だ。
老後難民だけには成りたくないから耐えるしかないんだがな…。
- 23時25分位に給油に来た20代前半位の男性客が車の助手席から降りて来ると同時に給油機の下に缶コーヒーを置いた。