細ノ曲 想夜さんとモバ友になろう!
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- 2014/5/22 13:02
- 本当の天邪鬼は……。①
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- 英雄!0 捏造軍報
【本当の天邪鬼(あまのじゃく)は……。】
※某国王の独白が中心です。
※画像無し・ノベル形式。
今日も葡萄頭の不死者をズバコロしてしまった。
「ありがとうございます」と言われ、カッとなってやった。
反省も後悔もしていない。むしろまだイライラしているくらいだ。倉庫と畑のついでに、お笑い忍者の本城でも燃やしてやろうか。
思い出すたびにムシャクシャしてくる。
感謝される謂れなどない。あいつの部下が功績を上げたので、それに見合う褒美を出しただけなのだから。
功績に見合う報奨を与えるのは、国や軍を運営する上で当然のことだ。
王としての自負があってやったことに対して感謝される謂れはない。
まるで誰かのために優しくしているとか頑張っているとか、そういう捉え方をされるとイラッとする。
我儘悪戯女も「やさしい」などと言ってきたことがあったな。
民の生活を守ろうとするのは、王として自分の手の中にあるものを守れるかどうか器を試されることであり、自尊心からなのだが、
それを、民のためを思ってやっている、と解釈されたのだ。
全力で否定したが、理解されるはずもなくうやむやに話は終わった。
褒められたり感謝されたりしたときに腹を立てるのは、決して照れているわけじゃない。
本当に気に入らないのだ。本気でムカッとしているのだ。それが伝わらない。
「素直じゃないわね」
「もっと素直になっていいんですよ」
などと言われると追い打ちだ。
ツンデレだとでも思われている感じだ。
絶対に違うという確信がある。
ツンデレとは、照れて本音が言えないというやつだろう。
言われて嬉しいのに、その気持ちに素直になれないという。
でも、これはそれとは全く違う。
本気でイラッとしてしまっているのであって、嬉しいという気持ちなど最初から無いのだ。
「イラッ」自体が紛れもなく素直な感情だ。それをまるで照れ隠しかのように「素直になれ」と言われても困る。
むしろ「もう少し我慢を覚えろ」とか言われたほうが納得できる気がする。そんな無礼なことを言われたら、それはそれで叩っ斬るが。
「つまりは、根っからひねくれているということですな、カイゼル様は」
不意に天井からぬっと現れた奴が言った。
→②へ『リンク:本当の天邪鬼は……。②/細ノ曲 想夜』
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