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    • 2012/5/14 21:19
    • 小説"つれづれつづれ"について
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      文字数ありすぎて入らないんですが( ̄ω ̄;)


      『小さな秘密』


       
      廊下を曲がると、前を行く見慣れた少女の後ろ姿が目に留まった。


      ストレートの黒髪をきっちりと二つに結ったおさげ髪が揺れている。


      もっとオシャレをすればいいのに、と自分の前でしかほどかない絹糸のような髪質を撫でながら、当人にいったことがあった。


      「リ子ちゃん」


      呼び止めて、帰りにお茶でもどうかしらと、振り返る愛しの人物の顔を想像する。


      コンタクトが怖いからと縁なしの眼鏡を愛用し、生真面目な態度は少しばかり冷徹感を醸し出しているのか、取っ付きにくいと周りからは勘違いされがちである。


      けれども決して他の人の前では外さない素顔を、自分は知っている。


      眼鏡を外したときのレンズ越しから見るよりも大きな瞳や、鼻筋についたグリップの跡を指でならす仕種を近くで眺められるのは、自分だけの特権であろう。


      呼び声に気がつき、なぜかビクリと肩を震わせ、恐る恐る振り返るリ子の姿。


      「モ美お姉サマ……」


      いつもはピンと伸ばした背筋を丸め、カバンを前に抱えたままで、子犬のように無邪気に駆け寄ることもない。


      「?」


      「あの……、今日はちょっと、先に帰ります」


      いつもだったら執行委員の雑務を口実に最後まで残って、二人きりでイチャイチャするのだが、そんな雰囲気でもない。
       

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