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- 2007/3/22 12:05
- 通天閣~オカンとキティと時々オトン~7
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- その日はとても穏やかな陽気で外は快晴だった。
病院でいつものように家族は4人、同じ時間を同じ部屋で過ごし、眠りについていた。
早朝、目が覚めるとオカンの様子が急変していた。
『…オカン!!!』
オトンは医師を呼んでいて、マリィはキティとほぼ同時に起きていた。
医師が来た時にはオカンの反応はほとんどなく、医師や看護婦は必死に何かしていたがそんなものは全く目に入らなかった。
『オカン!オカン!!』
ひたすらオカンの名を呼んだ。
オトンもマリィもオカンの名を呼び続けていた。
(オカン…結局怒られてばっかで心配かける事しかしてへんやん!
まだいっこも親孝行してへんのに!
まだまだオカンに教えてもらいたい事いっぱいあんねん!
まだ花嫁姿だって見せてへんやん!
逝くんはまだ早すぎるやろ?
またみんなにグラタン作ってや!
お願いやから…、お願いやから逝かんといて!!)
【ピ―――――――】
心拍数が0を示していた。
『…ご臨終です』
医師が一言静かに口を開いた。
オカンが………死んだ………
人生を支え続けてくれて誰よりもキティを理解してくれたオカンが…今死んだ。
いつでもどんな時でも例え何があっても味方でいてくれたオカンが今…死んだ。
家族3人が目覚めるのを待っていたかのようにオカンは静かに息を引き取った。
そこには苦痛に満ちた表情はなく静かに安らかに眠っていた…
~続く
- その日はとても穏やかな陽気で外は快晴だった。