斑鳩さんとモバ友になろう!
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- 2011/7/4 19:04
- 愛と勇気とメロンパン(編集中)
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- 夏らしくなった日の夜。
今夜も包丁を研ぐような音が城中に響く。
──じゃり…じゃり…
黒い服に身を包んだ魔界忍者のヌーゴ・バスケスは、毎晩聴こえる音源を探して薄暗い廊下を歩く。
しばらく歩いてゆくと、城の主──カイゼル・ニーベルエンドの部屋にたどり着いた。
「音源は…カイゼル様の部屋でしたか」
ドアをノックしても反応がないため、そのまま部屋に入ることにした。
ヌーゴは物が散らかったカイゼルの部屋を片付けたくなる意欲に駆られるが、ぐっと我慢する。
部屋の奥に進むと、目の前には呪われたようにスプーンを研ぐカイゼルの姿が。
「カイゼル様、毎晩スプーンを研ぐのはお止めください」
「………」
反応は無し。カイゼルはずっとスプーンを研いでいる。
「悪いお豆は暖炉へ、良いお豆はお鍋の中へ」
スプーンを研いでいる手を止めて、カイゼルは歌いだした。
- 夏らしくなった日の夜。