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    • 2012/6/15 1:39
    •  By シュラッツラーの小説
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    • ジェロニモには、カルロという兄がいた。
      二人は大変仲良い兄弟で、いつも一緒に遊んでいた。
      ある日、吹き矢をしている時にカルロの吹いた矢が過って、ジェロニモの目に当たり、ジェロニモは両目を失明してしまった。
      そのうち、両親も亡くなり、二人の兄弟は食べる物が無くなった。ジェロニモは歌が上手かったので、街頭で歌を歌い、カルロが道行く人から幾らかのお金をもらって生活していた。
      ある日、一人の男が二人のそばに来て、カルロの差し出した帽子の中に1フラン入れ、ジェロニモにささやいて、去っていった。
      「今、お前の兄に20フラン渡したから騙されるなよ」
      ジェロニモは、20フランなどという大金は見たことが無かったので、胸を弾ませて、帰り道でカルロに触らせて欲しいと頼んだ。
      カルロは「そんな話は嘘だ」と否定したが、ジェロニモは聞き入れなかった。その時、カルロは、弟が自分を信じてくれないのは、弟の目を見えなくした自分の責任だと思い、「今は見せられないから、後で見せてあげよう」と言ってなだめ、木賃宿に帰って一夜を明かした。
      その夜、カルロは宿に泊まっていた商人のポケットから20フラン盗み、翌日、弟の手に握らせた。ジェロニモは「本当にあったんだね」と言って、20フランに頬すりして喜んだ。
      二人が宿を出て歩いていると、警官がやってきて、カルロは逮捕された。その時、ジェロニモは昨日の男に騙され、兄を信じなかった愚かな自分に気付き、カルロに抱きついて詫びた。
      しかし、カルロは、弟の信頼を取り戻した喜びで微笑んだ。
      弟であるジェロニモの姿こそ、今の私なのかも知れない。
      信じるべき人を信じず、信じるに足らないものや人の言葉を信じず、自分中心に生きているのであろう。
      兄であるカルロのような生き方が出来たらいいと思う。
      自らを罪に落としても、弟を救おうという慈悲心が欲しい。
      信じることの出来ない人に心の目を開かせ、供に歩んでいくような、菩提心が欲しい。


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