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    • 2010/4/27 11:24
    • 第2話「そう。私の名前はクララ。」笑
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  • "アバター"
    • (第1話見てねemojiemoji)

      しかし、第5ラウンドの開始とともにあいつから繰り出されたパンチは重く、
      きっともう限界であるはずだ、と最後まで悪あがきだったとも言える私の小さな自信を崩した。

      もう終わったと思っていた。
      あの時見た相手の苦しそうな表情は私の勘違いだったのか。
      それともこの短時間でそれほどの体力が回復していたというのか。
      鉛のような右ストレートを受け止めるうちに、諦めにも似た生温い感情が走った。
      「これが世界の壁、世界の頂点に立ちふさがる壁なのか」

      しかし、ガードの合間を縫って放った私のパンチに苦悶の表情を浮かべたのを私は見逃さなかった。
      これは私だけじゃない、セコンドのおじいさんやハイジ、ペーター、
      私のパンチに残されたこの力はみんなの思いを背負っているんだ。
      「まだだ、、まだいける」私は幾度となく繰り出される相手のパンチに、決死のカウンターを重ねた。

      手応えは確かにあった。
      私の右ストレートは確実に相手の左頬を捉え、相手は苦悶の表情とともにリングに伏せた。
      しかし同じように、私は右頬に鈍い痛みを感じ、相手と同時に膝から倒れていった。

      高い天井、吊るされた眩しいライトに照らされる二人。
      お互いに全力で闘った結果がそれを如実に映し出していた。
      湧き上がる歓声の中、私は考えていた。

      口笛はなぜ遠くまで聞こえるの。
      あの雲はなぜ私を待っているの。

      教えて、おじいさん。
      教えて、おじいさん。

      教えて…



      …アルムの樅の木よ!!!



      朦朧とする意識の中、ハイジの声が聞こえてきた。
      「クララが…クララが立った!」


      そう。私の名前はクララ。笑





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