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- 2025/3/21 22:16
- 銀膝 Never Turning back Railway 684
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- 情報操作なんかクン喰らえ!
バタバタバタ ワーワーガヤガヤ
すぐさまドアの外が騒がしくなった。生身の人間は集団でこの地下の各部屋に隠れ住むように生活している。大総統が撃たれた映像を見た人々が騒いでいるのだろう。
リルがドアを開け、外にいた誰かを招き入れると、その男は興奮しきった様子で飛び込んできた。
「ガポルト見たか!?大総統が撃たれた!誰かがトラストをやったんだ!俺達への国家的な補償を中止しようとしたからだ!ざまあみろ!トラストの奴も少しは怖気付いたろう!これで俺達も救われる!」
「馬鹿を言うなルークスッ!その逆だ!撃たれたのが本当なら、我々だって大総統暗殺の疑惑を掛けられても可笑しくはない状況だったんだぞ!」
ガポルトが叱責した。
「おいどういうことだガポルト。可笑しくはない状況だったとは?TVでやったとおり、大総統は撃たれたんだぞ?」
「いや、あれはフェイクニュースだ。ここにいる客人がニセ映像だと教えてくれた。まず間違いない。」
「何だって?アレが嘘だっていうのか?そんなはずはない。間違いなく撃たれていただろう!?」
その男は口から唾を飛ばし、更に興奮しているようだった。
「あれが嘘の情報だというのか?他のチャンネルはどうだ?」
リルがチャンネルを変えると、どのテレビ局も大総統が撃たれたという同じ映像を流していた。
「全部同じじゃないか?これでも嘘だっていうのか?大体何のためにそんなことをするというのだ?」
男と対比するように、低く落ち着いた声でリルの祖父ガポルトが答えた。
「理由は分からない。何者かに電波ジャックされたのか、あるいは…」
ニセ情報は間違いない。機械化人を撃ち抜ける銃はこの宇宙に5丁しかないんだ。そしてその銃の光はエメラルドグリーンだ。さっきの光と色が全然違う。
「なんてことだ…」
「このままでは貴方達に疑いが掛かることになるある。立場を悪いままにしておく必要はないある!本当のことをマスコミに話すあるよ!」
拉~麺男が吠える。
「国営の8chは言っても無駄だろう。全てトラスト大総統側の息が掛かっている。このまま自分達優位の情報を訂正するとは思えない。しかし、9chだけは私達のコミュニティが主宰している。ここならば事実を報道してくれるはずだ。」
ガポルトが力強く言い放った。
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