なっくるさんとモバ友になろう!
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- 2019/8/26 0:02
- もうそうのはじまり(一例)
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- 導入文=TRPGで、導入のためにまとめ役から個々に提示されるキャラクター設定案。シナリオハンドアウトとも呼ばれる
君は、有力高校のエースピッチャーだった。
決して天才ではない。投げることは自信があってもバッティングは補欠クラス。それ以外に誇れるのは足の速さくらい。
それでも1年の夏から県予選に出場し、秋の予選では先発として3試合を投げ抜いた。
君の活躍により、翌年野球部には多くの有力な後輩が入部する。そのうちの二人に、君は投手として勝てなかった。
夏の予選を前にして、君に示された背番号は18。君はやる気をなくし退部し、くだらない日々を過ごす。
その予選は二回戦負け。二試合目に隙を突かれた失点から崩れて大敗。
数日後。野球への未練と友情的なナニかを捨てきれなかった君はなんとなく部室の裏手へ赴くが……
「気にするな、次は皆で見返してやろう!」
「でもあの時、先輩がいてくれたら……」
「奴は別に特別な選手じゃなかったし、正直失望したさ。あそこに立ってた俺達でやるんだ!」
その後のことはよく覚えていない。
ただ車のヘッドライトがやたら眩しく、やたらスローに近づいてきたことだけが印象に残っている。
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「******さん。貴方は残念ですが交通事故で亡くなられました。貴方には日本で新しい人生を生きる生まれ変わり、このまま天国で刺激の少ない生活を送る成仏。あともう一つの選択肢があります……」
目の前に端正な美人。女性美を体現するふくよかなライン……胸パッドとか必要ない程度には……っと、視線に気づかれたかな? まあ君は、ドウテイダカラシカタナイヨネ……
「コホン。今回は特例で私の元へいらしたのである意味勧めやすいのですが。私への信仰が主流となっている異世界へと転生していただき、その地を荒らしている魔王を討伐していただく……異世界転生です」
事態を呑み込めない様子の君を気遣いながら、端正な顔の美人は続ける。
「申し遅れました。私は女神、名はエリスです。今ちょっと日本人担当の先輩女神がややこしいことになってまして……(汗) こういうご縁ですので、もし転生していただけるなら私なりにより確実な支援をお約束しますよっ♪」
半身になり見上げつつ指を突き出す、ある意味あざといポーズを決めてそう言い切った自称女神。君は目が離せなくなっていることに気づく。
……いや、見下ろす形になったおっ●いからではないヨ。
- 導入文=TRPGで、導入のためにまとめ役から個々に提示されるキャラクター設定案。シナリオハンドアウトとも呼ばれる