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    • 2010/4/1 12:32
    • 自由になる為に、自分を信じる
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    • ◇◆続きです◇◆


       しかし、しばらくするとまた、彼女は本当にこれで他人とうまくやっていけるのだろうかと心配し始めていた。

       「なかなか難しいわよね」と前にも言った台詞を知らず知らずのうちに繰り返した。

       それは彼女の「やりたくない」という無意識からのメッセージだった。

       無理もなかった。

       いくら私の話に納得できたとしても、彼女が「自分を中心にした生き方」を実践するのはこれからなのだ。

       いや、いつまでも逃げてはいられないとわかっていても、彼女はまだ、「私を愛してほしい」と他者に要求して、他者が自分を満たしてくれる方を選びたかった。

       それはまさに、大多数の現代人の意識でもあった。

       けれどもこの「愛してほしい」という意識の裏には、「でも得られない」という飢えた気持ちが隠れている。

       私は彼女がもう少し、この飢えた気持ちから解放されないものだろうかと思いつつ訊いた。

       「私はいつも思うんだけど、"欲しい"という飢餓感で他者に要求すれば、果たしてその"欲しい"は満たされるかしら」

       「満たされるんじゃないかしら」


       私はそうは思っていなかった。

       他者に求めて得られるのは、相変わらず「要求しても得られない」という飢餓感しかないような気がするのだ。

       「あなたは彼に逢いたいという。彼に逢えれば次に何を望む?常に"欲しい"という飢餓感を土台に据えていれば、逢うだけで満足できる?」

       「次には、もう一度愛してと言いたくなるでしょうね」


       飢餓感を意識の中枢に据えていれば、それを得られても、次の飢餓感に眼を向けて、またそれを満たしてくれと要求したくなるだろう。

       「愛してくれとしたら、次には何を望む?」

       「もっと逢いたい、ずっと一緒にいたいって」

       「そうよね。満たされている状態よりも、わざわざ満たされない状態を探して、絶えずそれを満たしてほしいと要求するのね」


       満たされた気持ちを実感しようとしなければ、満たされる条件が揃っていたとしても、そこには目を向けないで、満たされない状態を探す。

       飢餓感を抱えている限り、満たされている状態を味わおうとはせずに、他者に「欲しい、欲しい」と満足を要求し、他者から満足を得ようとし続ける。

       それこそ彼女は、彼と逢っている最中にも、その先の彼と逢っていない状態を想像しては不安にかられてしまうに違いない。

      ◇◆次回に続く◆◇

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