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    • 2010/3/31 5:32
    • 感じて、表現して、捨てる 3
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    • ◇◆続きです◇◆


       自分の気持ちに焦点を当てていると、最後には、自分をいたわり慈しむ気持ちになってくる。

       私は彼女に「好きな曲があるか」と訊いた。

       好きな曲というのは大抵、その曲とセットになった思い出があるものだ。

       どうせ感傷に浸るのなら、その曲を聴いてどっぷりと感傷に浸ればいいと私は思ったのだった。

       一種の音楽療法である。


       「ええあるわ、彼が奨めてくれたの」曲と聞いただけで、彼女の頭の中をそのメロディーが駆け巡っているのかもしれない。

       彼女はいっそう過去を見つめるような眼をした。

       今ここでそのセットになっている曲が流れ始めたら、彼女はすぐにでもボロボロと大粒の涙を零しそうな、そんな懐かしく切ない空気が漂っていた。


       しばらくの間、私はそんな彼女を見守った。

       そうしながら、私は彼女を美しいと思った。

       そして、そんなふうにして自分の気持ちや感情を大切に扱うことができれば、いつか、「自分の人生のひとコマを一緒に彩ってくれた彼やその日々に対して、感謝したくなる時がくるかもしれないわね」心の中で彼女にそう語りかけていた。

       彼はそんな彼女の貴重な相手役だったのだ。


      ◇◆次回に続く◆◇


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