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- 2018/3/28 12:20
- ワルクラ卑弥呼討伐2
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- 「記憶喪失…?」
H.Tの一言に、政宗はゆっくりと繰り返す。
H.Tは当時を思い出すように目を伏せた。
「六が逃げたあの時、卑弥呼は豹変して俺達に呪術を放って…。その結果、一京は声を、アヤメは記憶を、俺達は武器を奪われた…。そして散々いたぶられた後、俺達はこの牢屋に入れられたんだ…。幸い、俺達の怪我は一京が治してくれたけど…。一京自身とアヤメは、声と記憶を失ったままだ…。」
「ごめんなさいです…!!ごめんなさいです…!!卑弥呼から、村を守る事が出来なかったです…!!」
話が終わり、たぬちよが瞳を潤ませて懺悔する。
「…もう良い。喋るな。お前達はよく戦った。」
「…うぇぇぇぇ!!ナーガぁぁぁ…!!」
ナーガの滅多に聞かない称賛に、H.Tとたぬちよは遂に泣き出し、牢屋越しからナーガの鎧の裾を掴んだ。
「…一京。こいつ等を頼む。俺達は卑弥呼を。」
六の一言に一京は小さく頷き、H.Tとたぬちよを引き寄せる。
三人は無言で頷き合い、静かに牢屋を後にした。
目指すは卑弥呼。
ただ一人のみ。
続く
- 「記憶喪失…?」