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    • 2011/12/15 16:16
    • 百億の携帯と千億の1号
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    • 【涼宮ハルヒの驚愕/谷川流】
       豊富なボキャブラリーに彩られたキョン節は健在で途中まで楽しく読めてたのに、往年のSFを小馬鹿にしたような終盤の語りでいろいろ台無し。言うに事欠いて三流呼ばわりとは。構成も消失以降劣化の一途を辿ってるし、どうしてこうなった。長門がヤスミに貸した「衛星とギリシャの神様みたいな名前の本」はハイペリオンとイリアム/オリュンポスで間違いない。今後はミクルがマーリン症にかかったり、散々勿体つけて出てきた情報統合思念体が雲門みたいな喋り方して三派閥どころじゃなかったり、覚醒したキョンがワープしたりするんじゃないの。それでエピローグではノーマンとシコラックスをパクって、キョンとハルヒが無数の時空や並行世界で出逢いと別れを繰り返しながらイチャついてるところで終劇と見た。オマージュするのは構わないけど、相応の敬意は払うべき。

      【百億の昼と千億の夜/光瀬龍】
       日本SF史上最もスケールの大きな小説の座を小松左京の『果しなき流れの果てに』と永遠に争っているらしいと聞いて、こりゃ読まないわけにはいかんだろと手に取りました。五章の戦闘描写にはいい意味で裏切られたけれど、一貫して哲学や宗教思想を作品の至上命題に掲げている嫌いがあって物語としてはいまいち。SFに求めるものの違いかもしれませんが、自分の肌には合いませんでした。『果しなき流れの果てに』を読んだときに感じたような読者の想像の限界をぶち抜いていくあの衝撃や愉悦はなかったし、ドラマの美しさでも小松左京の方が一枚上手な気がします。

      【ハローサマー、グッドバイ/マイクル・コーニィ】
       あの夏の少女のことは一生忘れない、惑星をゆるがす時が来ようとも――。帯のキャッチフレーズがなかなかどうして魅力的。内容も謳い文句に違わぬものでした。政府役人の息子ドローヴと酒場兼宿屋の娘ブラウンアイズの、身分の壁を越えた一夏のラブロマンスを描きます。青春恋愛小説特有の青臭さ甘酸っさを堪能できるだけでなく、英国SF屈指と評されるラスト三ページの読後感は非常に味わい深いです。天文学的な大仕掛けのインパクトが強過ぎるせいか、物語最大の肝であるロリンの真実が周りが褒めそやす程のどんでん返しとしてちょっとピンと来なかったのは残念ですが、最後まで読み切って初めて実感できるタイトルの秀逸さには鳥肌が総毛立ちます。いつかの夏にもう一度読みたい一冊。

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