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    • 2020/5/30 19:30
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    • 一昨日、買い物に行く途中にシベリアンハスキーの雑種とおぼしき大型犬が突然民家から現れ、犬は私を見るや否やこちらを目掛けて一直線に駆けてきた。

      犬がこちらに向かってきている中、その民家から飼い主と思われる年配の男性が片手にリードを持ったまま、大きな声で犬に戻ってくるよう呼びかけながら後を追ってきていた。
      そんな飼い主の言葉など聞く耳も持たず、犬は走り続け私との距離がみるみる縮まっていく。

      目視し大体の大きさを予想していたが、流石は大型犬とだけあって徐々に近付いてくるその姿が思いの外大きくなっていき、予想を上回る大きさに私は圧倒され同時に恐怖心が湧いた。
      飼い主の呼びかけに反応を示さず、好奇心の赴くままこちらに向かってくる犬を見て、とっさに噛まれてしまうのではないのかと内心焦ったのだ。

      実家に住んでいた頃、小型犬を飼っていたのもあって犬という生き物には抵抗は無かったが、大型犬となるとやはり勝手が違う。
      どう対処をすれば安全なのかまごついていると、遂に犬が私の目の前にたどり着いてしまった。その距離は手を伸ばせば触れられる程近い。

      恐怖心で固まる私を犬は尻尾を振りながら真っ直ぐ見つめ、私も顔を強張らせたまま犬を真っ直ぐ見つめていた。
      しばらく見つめあっていると先程まで湧いていた恐怖心が徐々に晴れていき、変わりに懐かしさが込み上げてきた。

      その目を見つめていると、4年前に意図せず別れた愛犬を思い出したのだ。見た目は違えどどことなく似ている目、その目を見ているうちにふと犬の頭に手を伸ばしたくなった。
      犬は私がゆっくりと伸ばす手の匂いを嗅ぐと頭を下げ、私はそのまま頭を撫でた。
      撫でているうちに、とっさに愛犬の名前を見知らぬ犬に呼びかけそうになる。
      しかし犬は私に興味が無くなったのか、あるいは危害を加える者ではないと認識したのか、呼びかける前にそのまま私の周りを半周し近くの電柱まで走り去ってしまった。

      電柱の前まで行くと犬は片足を上げてマーキングをし始め、同時に飼い主もこちらに到着し私に謝罪をするとそのまま犬の首輪にリードを繋いだ。

      それを見ながら私は飼い主に会釈し、買い物に行くためにまた歩き始めた。
      4年前に止まってしまった何かが心の奥底でまた動き始めた気がする、そんな晴れた日の正午だった。

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