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    • 2010/10/10 17:35
    • ジーフリト外伝 日だまりの章Ⅲ
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    • カッツが毛糸玉にじゃれてます


      妖精のいたずらで従者たちと離ればなれになったジーフリト。
      暫く息をひそめ辺りの様子を窺いました。
      ひっそりと湧き出る泉。緩やかな風が柏の葉を散らします。
      「悪霊の仕業にしては静かすぎる」 ジーフリトが呟くと彼の心に『声』が響きました。
      『…岩の前で剣を…剣をかざして』
      はっとするジーフリト、しかしすぐに気を引き締めバルムンクの柄をしっかと握り締めました。

      「今の声は…悪霊では無いようだ…それにしても何とも清らかな乙女の声…」
      さらに『声』が響きます『導かれし王子…ためらわずに岩の前へ…』
      ジーフリトはその場は動かずに岩を見やりました。
      柏の枝からこの様子を見ていた二人の妖精、サッキュバスとインキュバス。すぅーっと岩の上に舞い降りました。
      さすがにジーフリトもこれには驚き声をあげました。
      「お前たちは…妖精なのか…話しには聴いていたが…」
      「そうよ王子様、私達は妖精よ。あたしはサッキュバス、こっちののろまなのがインキュバス……はやく挨拶しなさいよ、あんた本当にトロいんだから」
      「あたしのろまじゃないよぅ…とろくないもん」少し不満げなインキュバス。
      サッキュバスがまくし立てます。
      「もうじれったいねインキュバス!…王子様!あんたもだよ!『声』が響いたでしょ、岩の前で剣をかざしてって」
      ジーフリトは少し考えてから妖精に尋ねました。「お前たちはわしに何をさせる気なのだ。バルムンクの力を望むのか?」
      サッキュバスは少しがっかりしましたがすぐに気を取り直し、今度は丁寧に話しかけました。
      「あのね王子様、よく聞いてくださる?あなたをここに導いたのも、あなたの力を必要としているのもあたし達ではないの…この岩…昨日まで人間の女の子だった…ティーナって子だったんだ。あなたの心に響いたのはティーナの『声』だったの…お願い!ティーナの願いを聞いて」

      ジーフリトは心に響いた『声』を思い出しました。とても清らかな響き。
      妖精たちの言葉にも偽りは無いようです。
      ジーフリトは岩の前まで進み出ました。


      庭のポブラの影が日だまりまで伸びました
      つづきはまた明日

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