まっとさんの日記

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- 2012/11/20 1:31
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- 俺「西村さん、」
  お「まっと…俺実は西村やないねん」
  俺「は？何言うてますのん。西村さんですやんか」
  お「西村ちゃうねん。これ見てみぃ」
  おっさんが取り出した免許証をみるとたしかに西村ではなかった。このおっさん、偽名で生きてきとるwwwwww
  理由を聞くと、板前やる前はパチンコ店員とか怪しい仕事ばっかりやってたから本名晒したくなかったのだという。なわけあるか。たぶん過去にとんでもないことやらかしてるかなんかなんやろうなと思いながらもそれ以上深くは追求できなかった。
  偽名で生きてる人を見たのは後にも先にもこの人だけwwwwww
  
  おっさんが住みついてから２ヶ月たったある日、俺が外出から帰ってくるとツレが麻雀やってた。これはいつものことで、俺の部屋は誰が来ても勝手に入れるよう常に開放してたし、おっさんの他にも住みついてるようなやつが何人かいたw
  おっさんが見当たらないのでどこか出かけてるんだと思ってたら、ツレが追い出したんだと。なんでも麻雀の払いが悪いやつがいるとかどうとかで文句をつけられたから、ぶん殴って追い出したって。あと、あのおっさんといると俺のためにもならないからとか取ってつけたような理由を述べてたが単純に気に入らなかったんだと思う。
  
  それきりそのおっさんとは今日まで一度も会っていない。
  おっさん当時38歳。俺もあのおっさんと同じ歳になったんだなぁと思うとなにか感慨深いものがあったりwww
  
  おっさん、俺が就職したのをどこから聞きつけたのか、また、俺の実家をどうやって知ったのかわからないが、俺の就職祝いだと言ってわざわざ実家を訪れていた。休みで実家に帰った時、親から封筒を渡された。金のネックレスに金の時計したギラギラの変なおっさんが来てまっとくんに頑張れよと伝えて渡してくれと言って帰ったらしい。
  封筒には１万円が入ってた。
  
  おっさん、生きてたら58歳か59歳くらいか。
  
  おっさん、俺もあの時のおっさんと同じ38歳になりました。
  俺はおっさんみたく偽名を使って生きたことはないし、17歳やそこらのガキの部屋に転がりこむほどのろくでなしではない。けれど、おっさんみたくわざわざ家を調べてまでお祝いを届けるような情に厚い人間でもないかもしれない。
  
  おっさん、あの時のお礼を言わせて下さい。
  
  ありがとう。