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    • 2015/10/29 3:50
    • MCN*秋雨の夜 ③*
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    • そしてどれくらい時間が過ぎたのだろうか、雨足は弱くなる気配を微塵も見せずさらに強くなる一方だった。

      「で、どーすんのマジで。」

      現実を突きつけられた時は絶叫していた恋鞠だったが、叫んだところで状況が変わるわけでもないと悟ったのか、先ほどから憮然とした態度で軒先の雨を見つめていた。
      すっかり乾いたストールを肩に掛けなおし、永雛もまた軒先を見やる。
      既に陽は完全に落ち、バス停の頼りない蛍光灯がパチパチと点滅しながらぼんやりと光っていた。
      気温もぐっと低くなり、肌寒いなどという表現はできなくなってきた。

      「そうだな、この豪雨の中を突っ切って帰るか、雨が止むまで待つか。」

      今のところはその二択しか思いつかない。
      しかし、どちらをとるにしても気が進まないのは確かだ。
      この際寒さは気にならない。例えこのまま長時間ここにいたとしても、自分たちはこの程度で風邪をひくような存在ではない。
      だが、いつまでもここで待ちぼうけというのもそれはそれで気が滅入る話だ。

      「こういう時に限ってあんまり役に立たないよね。」

      軒先を見つめたまま恋鞠が呟いた。

      「紅様なら飛んで帰れるし、鳴鈴なら雨を避けて帰れる。篠様ならむしろ雨を止ませることだってできちゃう。主様はまぁ・・・規格外だからおいとくとして。」

      その口から並べられたのは同居している者達の名だった。
      俗にいう【人ならざる者】として括られる自分たちは、人とは違う異質な力を持つ。もちろんこの場にいる二人も例外ではなかった。

      「ボクなんか元の姿で駆け抜けてっても濡れ狼になるのが関の山だし。永雛は?」

      独白から唐突に自分に話が振られ、永雛は一瞬目を瞬かせた。


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