外道神さんとモバ友になろう!
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- 2011/3/18 21:46
- 【全く】地震・4【気付かなかった】
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- 空腹が、ピークに達した。
辺りに降り積もる雪もシャーベットとしていけるのではないかと思わせる程の、嘗て無い空腹。
頭が、口が、胃袋が、しきりに養分を求めている。
倒れるな我が体。消えてくれるな我が意識。幸いにも、件のデパートまではそう遠くない。暫し辛抱すればハンバーガーなり烏龍茶なりを確実に堪能できる。
……待て。確実に、か?
コンビニ、信号、レンタルビデオ屋。まるで接点の無い三つが一様にスプリングバケーションを満喫していたのに、デパートなら営業しているという保証はあるのか?
何なんだ今日は。停電が起きたかのように電気消し……て……。
紆余曲折を経て、少年はやっと真実の一歩手前に辿り着いた。
認めたくはないが認めざるをえない。
町中が、停電している。
件のデパートは、やはり暗闇に支配されていた。。
入口に近寄ったのと天気がて荒れてきたのが同時だったので、已む無く籠城。
中は、少し前まで買い物をしていたらしい客でごった返ししていた。
5強の地震に見舞われた筈のデパートはいささかも荒れた様子が見当たらず、そのせいで少年が地震の存在を知るのはまたちょっとだけ延期となった。
何故、従業員も客も天災が来たかのように広いフロアなまとめられているのか、何故、皆押し黙って寒さに耐えているのか。
そしてそれは、何よりも退屈を嫌う少年にとって空腹より辛い苦痛だった。
様子から察するに奥の書店まで行かせてはくれないだろうし、携帯も充電が切れかかっていてゲームはおろか連載中の小説の執筆すら出来ない。
流れていたラジオによると、停電は県規模との事。
11時までには、直るよな?
タイトルがツンデレなのにツンデレが一人も出てこないという不思議なアニメを思い浮かべて、少年は深く嘆息した。
- 空腹が、ピークに達した。