に☆やさんの日記

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- 2012/2/3 0:11
- 一兆円と与えられた時間
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- 担当患者さんの旦那さんが、
  「テレビで何兆円とかニュース観るけど、兆ってお金を使うためには一日にいくら消費しなあかんと思う？…一日100万から使わなあかんねんで。最初は、マンションやら何やら使うの楽しいけど、使うのも苦痛になるわなぁ～」って言った。
  
  患者さんは丁度わたしの母くらいの年齢で、終末期で、
  わたしは、彼女の『娘みたいな何か』になることを選んだ。
  息子しかいない人だから、女同士の会話が珍しかっただろうし、わたしって詐欺師向きなのね。（もしくはサブカルチャーぽいシャーマン？/笑）
  
  わざと間違えた振りして『おかーさん』って呼んだり。
  人生相談も恋愛相談も婚活相談もダイエット相談も仕事の相談もして、わたしは彼女に（守ってあげなきゃ）って視線で見られるように関わってきた。
  …人に頼られることは、たぶん生き甲斐でしょ？
  
  わたしはプロの詐欺師だから、彼女が生への絶望や死への恐怖に涙するとき、本気で一緒に泣くけどな（笑）
  …プロの医療者としては失格だろうけど、いーの、わたしの仕事は詐欺師で、鰯の頭を一緒に拝むことだもん(^w^)
  
  ご主人が本当に言いたかったのは、使わなきゃなんないお金ってのは、命とか時間の比喩だろうことは安易に推測できたけどさ～
  …ちょっと足りなくて残念な娘としては、そんなことに気付くわけにいかなくてね？
  愚鈍に無邪気に「まず何を買おうかな～おかーさんなら何を買う？」って、つまんないことを口にしました。
  
  トンチンカンな答え方しか出来なくてごめんね、ご主人。
  彼女と過ごす、残りの24時間×daysを、精一杯素敵に過ごして欲しいと、本当に心から願ってます。
  
  時々。
  口外できない色々なことに溺れそうになる。
  水の檻に囚われる。
  …から、こうやって直接に関わりのない不特定多数に愚痴ぶつけたりするわけで。
  
  明日も朝一でﾍｳﾞｨｰな患者さん。
  
  寝よっと。
  寝不足で人（しかも人生の先輩ばかり）を騙すとボロが出るからなー…